医療サービス
Medical services
アルコール依存症治療
アルコール依存症とはどんな病気?
アルコール飲料を長期にわたって飲用していると耐性ができ、大量に飲まないと酔わなくなります。そして、アルコールの量をひかえたい・やめたいと思っても我慢することができなくなる精神的な問題や、さらにはアルコールが切れてきた時に手指のふるえや発汗などの離脱症状が見られるようになります。つまりアルコール依存症とは、長年アルコールを過度に飲用した結果として、精神的にも身体的にもアルコールに過度に依存している状態を指します。
当院ではアルコール依存症と診断された方向けに、断酒生活が送れるよう支援しております。
当院に外来通院して行う、お酒を減らす(節酒)目的のプログラム(HAPPYプログラム)と、入院して行う、断酒目的のプログラム(アルコール・リハビリテーション・プログラム)を取り入れています。
また当院は、北九州断酒友の会※ 松尾病院支部となっており、毎月第1日曜日に月例会を行っています。
お酒(アルコール)に関するお悩みがございましたら、お気軽に当院までお問合せください。
- 北九州断酒友の会とは
- 昭和39年に 松尾病院 初代院長 松尾典臣 を顧問として発足した、公益社団法人 全日本断酒連盟 傘下の、福岡県断酒協議会に所属する北九州市およびその近郊で活動する、アルコール依存症者のための自助グループです。松尾病院は、その支部のひとつとなっております。
節酒と断酒
節酒とは…
飲酒量や飲酒回数を、適切にコントロールできること
(1回の飲酒を適量にし、お酒を飲まない日(休肝日)をつくるなど)
ただし、アルコール依存症になると、節酒では効果がありません
断酒とは…
自分の意志で、完全に飲酒をやめること
断酒の3本柱
- ①外来通院
- 外来通院することは、断酒継続の意思確認に役立ちます。
- ②自助グループ(断酒会)への参加
- グループで互いに体験談を話し、また聴くことにより自己洞察が深まり、酒害からの回復へと結びつきます。
- ③抗酒剤の利用
- 一日断酒の誓いを新たにし、自分の意思を外から固めるために、抗酒剤が処方されることがあります。
抗酒剤とは、アルコールの分解を妨げることを主作用とする飲み薬です。
(抗酒剤を飲めば飲酒がやめられるという性質のお薬ではありません)
入院による治療について
断酒を目的とした専門プログラムを行っています。
週間プログラム
月 |
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水 |
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木 |
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金 |
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土 |
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日 |
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※適宜主治医・職員との面接を行います。
プログラム内容
- 断酒の誓い唱和
- 入院中の方全員が病棟面会室に集まり、唱和を行います。
- マインドフルネス認知療法
- マインドフルネス認知療法とは呼吸法を使い、飲酒欲求と上手に付き合っていく心理療法の一つです。
- 認知行動療法
- アルコールに対する考え方を変えることや、断酒継続のための行動について学ぶことを目的とします。
- 断酒学校
- 地域の断酒会会員や退院者を交えて、院内例会を行なっています。
入院中の方、新たに断酒生活に入る方にとっては、先輩の話に耳を傾ける良い機会です ご家族の方もぜひ参加してください。 - 医師による講義
- アルコール依存症の疾患についての講義です。
アルコールによる身体・脳への影響など、依存症に関するさまざまなことを学び知識を深めます。 - 断酒ミーティング
- 入院中の方のみで行うミーティングです。アルコール依存症に対する認識を深め、自覚を得ることを目的としています。
- 北九州断酒友の会 松尾病院支部 月例会
- 当院は、北九州断酒友の会 松尾病院支部となっており、毎月第1日曜日に月例会を行っています。
断酒学校と同様、地域の断酒会会員や退院した方も来られます。ご家族の方も参加できます。 - 家族の会 (家族・関係者のみ)
- 断酒には家族や周囲の協力が不可欠です。
そのためにもアルコール依存症という病気と、どう向き合っていくのかを、患者さまだけでなく家族の皆様も一緒に学んでいただけます。 - 主治医・職員との面接
- 大勢の前では話しにくい出来事・質問などありましたら、遠慮なく職員に申し出てください。